問 題
半導体に関する次の記述の ㋐、㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
・ 多数キャリヤが電子である半導体を ㋐ といい、シリコン単結晶に混入した、価電子が 5 個のヒ素などの不純物をドナーと呼ぶ。
・ 熱や光などのエネルギーによって発生した半導体内の正孔と自由電子は、一定時間のうちに互いに結合して消滅する。この現象を ㋑ という。
解 説
【半導体に関する基礎知識】
半導体は、電気を通す導体と、電気を通さない絶縁体の中間的な抵抗率を有する物質です。p は positive、n は negative の略です。positive つまり「正」の電荷を持つということは、電子が少し足りない「空隙」があります。negative つまり「負」の電荷を持つということは、電子が少し余っています。
電子を不足させる場合、ホウ素(B)などの「価電子3個の不純物」を混入します。電子を受け取るので「アクセプタ」と呼ばれます。電子を余らせる場合、リン(P) などの「価電子5個の不純物」を混入します。電子を与えるので「ドナー」と呼ばれます。
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㋐ ですが
混入しているのが価電子5個とあるので、電子を余らせており、負の電荷を持ちます。このような半導体は negative つまり「n 型半導体」です。正解は 3 ~ 5 です。
㋑ ですが
キャリアとは、半導体内で動ける状態にある伝導電子、正孔のことです。熱や光などのエネルギーによって発生した半導体内の正孔と自由電子が、一定時間のうちに互いに結合して消滅する現象は「キャリアの再結合」です。
ちなみに、半導体分野におけるドリフト(ドリフト電流)とは、半導体に電場が与えられた際、電荷キャリアの流れが発生して生じる電流のことです。
以上より、正解は 5 です。
類題 2022 no26 半導体
https://yaku-tik.com/koumuin/2022-gijyutu-26/
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