公務員試験 H28年 国家一般職(土木) No.28解説

 問 題     

図のように砂地盤を掘削する場合、クイックサンド現象が生じない限界掘削深さDはおよそいくらか。

ただし、クイックサンドに対する安全率Fs (Fs=ic/i、ic:限界動水勾配、i:矢板に沿った水の流れの動水勾配) を2.0とし、矢板の幅は無視できるものとする。

また、砂地盤の飽和単位体積重量を20kN/m3、水の単位体積重量を10kN/m3とする。

1.3.0m

2.4.0m

3.6.0m

4.8.0m

5.9.0m

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

クイックサンドの問題なので「限界動水勾配」及び「動水勾配」を考えます。

限界動水勾配(ic)については知識となります。(ちなみに「限界」なら「limit」なのになぜ c なんだろうと考えたのですが「臨界」という意味での「critical」ではないかと考えられます。)

問題文の値を代入すれば、ic = (20 – 10)/10 = 1 です。

動水勾配は、水頭差/移動距離です。h/L です。

本問での水頭差は D+2 です。

移動距離は、水の流れに沿って計算すると 11+(11-D)なので22-D となります。

安全率を 2 とするとあるので、2 = ic/i となるような D を求めればよいということです。

となります。

Dの候補は 3,4,6,8,9 なので代入して考えれば、D = 6 の時、右辺の分母が 1/2 となるので、等しくなります。

以上より、限界深さ D = 6 です。

正解は 3 です。

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