過去問 2023年 国家一般職(高卒 基礎)No.22解説

 問 題     

 様々な力やそのはたらきに関する記述として最も妥当なのはどれか。


1.力は大きさと向きをもったベクトルであり、力の大きさ、向き、作用点を力の 3 要素という。力の単位としてニュートン(記号:N)がある。

2.物体にはたらく力が釣り合っているとき、必ず物体は静止している。また、それらの力は作用線と向きが異なる二つの力から成り立っている。

3.地球上の物体には、大きさや質量にかかわらず、同じ大きさの重力が地球の中心に向かってはたらくとともに、鉛直上向きに地球の自転による垂直抗力がはたらく。

4.動いている物体が静止するときに受ける摩擦力を静止摩擦力といい、静止している物体が動き出すときに受ける摩擦力を動摩擦力という。

5.ばねを自然の長さから伸ばしたり縮めたりすると、伸ばしたときに張力、縮めたときに弾性力が生じるが、一般に張力よりも弾性力の方が大きい。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

選択肢 1 は妥当です。
力は「大きさ」と「向き」をもったベクトル で表されます。力の3要素は大きさ、向き、作用点です。力の単位は ニュートン(N)です。

選択肢 2 ですが
物体にはたらく力が釣り合っている時、加速度0です。そのため、静止しているか等加速運動をしています。「必ず静止している」わけではありません。

また、例えばですが 120 度違う方向で同じ大きさの力 3 つであっても釣り合って 0 になります。必ず「それらの力は作用線と向きが異なる二つの力から成り立っている」というわけではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
重力は質量に比例して大きくなります。「・・・質量にかかわらず、同じ大きさの重力が」という記述は誤りです。また、鉛直上向きにはたらく垂直抗力は、例えば地面などの接している面から受けます。「地球の自転による」ものではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
「静止摩擦力」と「動摩擦力」が逆になっています。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
ばねを自然長から伸ばしたり縮めたりした時に生じる、自然長に戻ろうとする力が弾性力です。張力はひもにおもりを吊り下げた時にひもがおもりを引っ張る力などが代表例です。「ばねを・・・伸ばしたときに張力」ではありません。選択肢 5 は誤りです。


以上より、正解は 1 です。

類題 H27 no22 弾性力と力のつりあい
https://yaku-tik.com/koumuin/h27-kousotu-22/

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