2023年 国家一般職(高卒 技術) No.71 測量 解説

 問 題     

未知点 P の標高を求めるため、水準点 A,B,C から水準測量を行ったところ、表の結果を得た。このとき、P の標高の最確値として最も妥当なのはどれか。


1.15.437 m
2.15.440 m
3.15.443 m
4.15.446 m
5.15.449 m

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

水準点から「距離が伸びるほど、誤差が蓄積」されます。従って、計測結果に「重み付け」をします。この重み付けの度合いを軽重率と呼びます。距離が長いほど誤差が蓄積されるため、軽重率を低くします。

最確値
分子を「計測値の重み付け平均」、分母を「軽重率の和」とした値 です。


まず、それぞれの測量結果を求めます。
A から start → 17.766 + (-2.315) = 15.451・・・(1)
B から start → 11.789 + 3.658 = 15.447・・・(2)
C から start → 15.169 + 0.267 = 15.436・・・(3)


15.4 まではどれも等しいので、15.4 からのずれだけに注目すれば、0.051、0.047、0.036 です。軽重率を用いた重み付け平均を計算します。

軽重率はそれぞれ 1/8 、1/10、1/5 です。分子は 1/8 × 0.051 + 1/10 × 0.047 + 1/5 × 0.036 です。分母は 1/8 + 1/10 + 1/5 です。以下のように分数にして計算すると、0.043 となります。

従って
15.4 + 0.043 = 15.443 が最確値です。

ただ、現実的には計算が結構たいへんなので、(1)~(3)を単純平均すると 15.446 ぐらいで、最も距離が短い C からの標高にやや寄るので 15.443 ぐらいかなぁ といった雑な評価でもいいかもしれません。


以上より、正解は 3 です。

類題 H28 no70 未知点 P の標高の最確値
https://yaku-tik.com/koumuin/h28-gijyutu-70/

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