2022年 国家一般職(高卒 技術) No.82 建築構造 解説

 問 題     

図のような荷重を受ける静定トラスにおいて、部材 A に生ずる軸方向力として最も妥当なのはどれか。ただし、軸方向力は、引張力を「+」、圧縮力を「-」とし、トラス部材の自重は無視するものとする。

1.6 kN
2.2 kN
3.0 kN
4.- 4 kN
5.- 8 kN

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

【引張力、圧縮力について】
トラスの各軸力について、引張と圧縮について思い出します。軸力が「→←」となったら「外からは引っ張られて」います。だからこれは引張力で+です。逆が圧縮力です。

【支点反力について】
荷重の方向と同じ軸方向の反力は、ピン支点(△)における水平反力です。そのため、以下のような反力とわかります。

【接点法による軸力の計算】
左下のピン周りに注目します。縦方向の力の釣り合いを考えると、斜めの部材には右上方向の力がかかっています。→ と ↑ に力を分解すれば、縦方向の力の釣り合いより、上向きの力が 6kN です。

トラス全体を大きな直角三角形と見ると 縦:横=6:8です。相似だから上向きの力が 6 kN であれば、横向きの力は 8 kN とわかります。

横方向の力の釣り合いに注目すれば、部材 A の左側には 「← 8kN」の力が作用します。つまり部材 A 全体では「← →」です。圧縮力なので、符号はマイナスです。大きさは 8 です。

以上より、正解は 5 です。

類題 2021 no82 静定トラス

 

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