2022年 国家一般職(高卒 技術) No.78 社会基盤工学 解説

 問 題     

将来の交通量を予測する手法である四段階推計法に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

㋐ 発生交通量・集中交通量の予測は、対象地域を小さな地区に分けたゾーンに発着する交通量を予測する。

㋑ 分布交通量の予測は、各ゾーンの発着する交通が、どのゾーンへ行くか、あるいは、どのゾーンから来るかを予測する。

㋒ 配分交通量の予測は、各ゾーン間を移動する交通が、そのゾーン間の利用可能な輸送機関をどのような割合で利用するかを予測する。

㋓ 分担交通量の予測は、ゾーン間を移動する交通が利用可能な経路を、どのような割合で利用するかを予測する。

1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋑、㋒
4.㋑、㋓
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

四段階推計法は以下の4段階による推計です。1:発生・集中、2:分布、3:分担、4:配分 の4段階です。

㋐、㋑ は妥当です。
発生交通量・集中交通量の予測に関する記述です。

㋒、㋓ ですが、記述が逆です。
分担交通量の予測は、あるゾーン間の手段別交通量の予測です。つまり「京都から奈良へ行く人の交通手段はバスが 20%、自動車が 30%…」といった予測です。

配分交通量の予測は、ゾーン間における利用可能な経路の詳細についての予測という点を意識するとわかりやすいと思われます。

京都から奈良に行くのに、経路1:高速道路で行く、経路2:下道の国道◯◯号で行く・・・といった利用可能な経路が、一般的に複数あります。京都から奈良へ自動車で 30% 行く内、これぐらいが高速道路で行くだろう、これぐらいが下道の国道◯◯号で行くだろう・・・というのが「配分交通量」の予測と考えればよいです。

以上より、正解は 1 です。

コメント