過去問 2020年 国家一般職(高卒 基礎)No.37解説

 問 題     

次は,国民経済計算に関する概念を示した図であるが,A~Dに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

GDP(国内総生産)と来たら
「国民総所得(GNI)ー海外からの利益」です。

そして
GNI(国民総所得)は、2つ 意味 を思い出したい単語です。
1つめは GDP + 海外利益
2つめは、財貨サービス産出総額ー中間生産物 です。

イメージとしては
1年間、個人や企業(国民)が色々新しいものを作り、価値を生みます。これが基本的な財貨・サービスのプラス分です。この過程において投入される 原材料や燃料などが、中間生産物です。中間生産物分を引くと、『原料に対して国民が関与することで付与した価値』を計算している、といえます。「GNI = 財貨サービス産出総額ー中間生産物」です。

こういった生産物・サービスには、かつて海外に投資し、そこから入ってくる利子や、海外生産物の輸入品なども含まれます。そこで、「国内」に注目する GDP の計算では、海外からの利益を引いています。左辺を GNI とすれば「GNI = GDP + 海外からの利益」です。この式を変形し、左辺を GDP とすれば「GDP = GNI ー 海外からの利益」となります。

従って
A は中間投入額と考えられます。
また、D が GDP + 海外からの純受取 なので GNI です。

以上より、正解は 5 です。



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