公務員試験 2020年 国家一般職(教養) No.38解説

 問 題     

我が国の国会議員の特権等に関するA~Dの記述のうち,妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A:国会の会期前に逮捕された国会議員は,その議員が所属する議院の要求があれば,会期中は釈放しなければならない。

B:国会議員は,議院で行った演説,討論又は表決について院外で責任を問われない。一方,政党がその党員である国会議員の発言や表決について責任を問い,除名等を行うことは可能である。

C:憲法が国会議員に免責特権を保障している趣旨に照らし,国会議員でない国務大臣や委員会に出席して答弁を行う国家公務員にも,法律により免責特権が認められている。

D:国会議員は,法律の定めるところにより国庫から相当額の歳費を受けるが,この歳費は在任中減額又は自主返納することはできない。

1.A,B
2.A,C
3.A,D
4.B,C
5.C,D

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

記述 A,B は妥当です。
憲法 50 条、不逮捕特権 及び 憲法 51 条 国会議員の免責特権 に関する記述です。

記述 C ですが
免責特権の主体は「両議院の議員」です。国会議員でない国務大臣や、委員会で答弁する国家公務員には認められていません。記述 C は誤りです。

記述 D ですが
裁判官の規定と混同を狙ったものと思われます。国会議員の歳費について、在任中減額又は自主返納することはできないという規定はありません。記述 D は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

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