2020年 国家一般職(高卒 技術) No.95 建築計画・建築法規 解説

 問 題     

集合住宅の計画に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 住棟の通路形式を片廊下型とした場合、一般に、エレベーターの設置効率が高く、二方向避難の経路も確保しやすいが、各住戸のプライバシー確保が難しくなる傾向にある。

㋑ 住棟の通路形式を中廊下型とした場合、一般に、各住戸の採光・通風やプライバシーを確保しやすいが、エレベーターの設置効率が低くなる傾向にある。

㋒ 住戸形式をメゾネット型とした場合、一般に、フラット型と比較して、住戸内の移動が容易となる傾向にある。

1.㋐
2.㋐、㋒
3.㋑
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

㋐ は妥当です。
片廊下型は、階段室やエレベータホールからの片廊下に面して各住戸が並んでいます。廊下側に面した居室のプライバシーを保ちづらいのですが、比較的各階に多くの住戸を計画できる点が特徴です(参考 H27 no97 集合住宅の通路形式)。

㋑ ですが
中廊下型とは、屋内の共用廊下を中心に、その両側に住戸が配置される形式です。「エレベーターの設置効率」は「高くなる傾向」にあります。㋑ は誤りです。

㋒ ですが
メゾネット型は 、1 住戸が2 層以上で構成された住戸形式です。住戸内に階段を設けることで、内部空間に変化をもたせることができます。一方、階段がないのが「フラット型」です(参考 H30 no96 集合住宅)。一般に、移動が容易なのは階段による上下移動がない「フラット型」と考えられます。㋒ は誤りです。

以上より、正解は 1 です。

コメント