2020年 国家一般職(高卒 技術) No.14 物理 解説

 問 題     

容器の中に 20 ℃ の水が 100 g 入っている。この水の中へ 93 ℃ に加熱した金属球を入れてしばらくすると、温度は 23 ℃ で一定となった。このとき、金属球の質量はおよそいくらか。

ただし、水の比熱を 4.2 J/(g・K)、金属球の比熱を 0.45 J/(g・K)とし、熱の移動は水と金属球の間だけで起こるものとする。

1.30 g
2.35 g
3.40 g
4.45 g
5.50 g

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

2019 no14 比熱 2.0 の菜種油を 20℃ から 160 ℃にするのに必要な熱量 と同テーマです。

【比熱の基礎知識】
比熱とは、ある物質の温度を上げる時にどれくらいの熱量が必要かを示す量です。例えば比熱 4.2 とは、1g の水を 1K 上昇させるのに、4.2 J 必要ということです。℃ → K の変換は 273 を足せばよいです。20 ℃ = 293K です。

【20 ℃ の水 100 g に 質量不明の 93 ℃ 金属球を入れた時の熱移動】
熱い金属球から熱が水へ移動し、水の温度が上がります。100 g の水の温度が 20 ℃ から 23 ℃ に上昇しています。この時、水が受け取った熱量は 4.2 × 100 × (23 – 20) = 1260 J です。

熱の移動は水と金属球の間だけで起こるものとするとあるため、水が受け取った熱量=金属球が失った熱量です。

金属球は 93 ℃ から 23 ℃へと 70 ℃(70K)温度が下がっています。質量 ? g と表せば「0.45 × ? × 70 = 1260」が成り立ちます。選択肢の数値を代入していけば、? = 40 とわかります。

以上より、正解は 3 です。 

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