問 題
図のように、幅 (奥行き方向) が単位幅の鉛直な堰板で水域を仕切っている。堰板の左側に作用する全静水圧を P1、作用点の水深を hC1、堰板の右側に作用する全静水圧を P2、作用点の水深を hC2 とすると、この堰板に作用する全静水圧の合力 P、作用点の水深 hC の組合せとして最も妥当なのはどれか。
ただし、水の密度を ρ、重力加速度の大きさを g とし、P は右向きを正とする。
正解 (2)
解 説
【静水圧の基礎知識】
静水圧のポイントは以下2つです。
・水圧は面に垂直に働きます。
・水圧は深くなるほど大きくなります。※ 高さ H の時、水圧は ρgH です。
全水圧は水圧の三角形分布を図示した際の、三角形の面積です。最も深い部分の水圧:ρg H が底辺、高さを H より、全水圧 = ρgH2/2 です。
【全静水圧の合力 P】
堰板左側に注目すれば、全水圧は ρgh12/2…(1) です。
堰板右側に注目すれば、全水圧は ρgh22/2…(2) です。
従って
堰板に作用する全静水圧の合力 P = (1) – (2)
= ρg(h12 – h22)/2 となります。正解は 1 or 2 です。
【作用点の水深 hc】
・モーメントの和が 0 なので
P × hc + P1 × hc1 = -P2 × {(h1 – h2) + hc2} です。
※ P、P1 と P2 は向きが逆なので、符号が逆です。
hc = {P1hc1 – P2((h1 – h2) + hc2)}/P です。
以上より、正解は 2 です。
類題 H26 no27
https://yaku-tik.com/koumuin/h26-doboku-27/
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