過去問 2019年 国家一般職(高卒 基礎)No.39解説

 問 題     

食料や水資源の問題に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.飽食とは,モノカルチャー経済が進んでいるサハラ以南アフリカなどの地域において,生産している食料に偏りがあり,その地域で暮らす人々の栄養バランスが悪くなることをいう。

2.フェアトレードとは,輸入枠及び関税の撤廃など,世界の貿易がより自由に,適正な価格で行われることを目的とする取組のことをいう。

3.乾燥地帯が広がる東アジアや欧州においては,水不足への対策として,地下水をくみ上げて形成されたオアシスを中心に市街地を整備するセンターピボット方式を採用する国が多くみられる。

4.先進国を中心に,近年,水資源の汚染を原因とした水不足の問題が発生している。これに対して各国は,海水淡水化技術の開発など,水資源を守る「緑の革命」という取組を進めている。

5.穀物の中には,飼料やバイオエタノールの原料となるものがある。これらの需要の増加は,食用穀物の供給を不安定にする要因の一つであるといわれている。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

選択肢 1 ですが
食料に偏りがあり栄養バランスが悪くなるのは「偏食」と考えられます。飽食は、十分に満ち足りており、十分な食料がある状態のことです。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を、適正価格で継続的に購入し、生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」です。「世界の貿易がより自由に」という取組ではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
センターピボット方式とは、乾燥地域における、大規模農業のための灌漑方式のことです。地下水をくみあげ、肥料をとかして機械により撒き散らします。「オアシスを中心に 市街地を整備する」方式ではありません。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 ですが
「緑の革命」とは、1940 年代頃からの、多収量品種や化学肥料による、農業革命のことです。水資源を守る取組ではありません。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 は妥当です。
穀物に関する記述です。

以上より、正解は 5 です。

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