公務員試験 2019年 国家一般職(教養) No.25解説

 問 題     

図Ⅰ,Ⅱは,ある地域における防災に関する意識調査の結果を示したものである。これらから確実にいえるのはどれか。

1.「対策をとっていない」と回答した者のうち,39 歳以下が占める割合は,50 % を超えている。

2.29 歳以下で「対策をとっている」と回答した者は,50 歳台で「分からない」と回答した者より少ない。

3.調査に回答した者全体のうち,「避難所までのルートを確認している」と回答した者が占める割合は,30 % より少ない。

4.「対策をとっている」と回答した者のうち,「あてはまるものはない」と回答した者以外は全員複数回答をしている。

5.「対策をとっている」と回答した者のうち半数以上は,「家具の転倒防止を行っている」と回答した。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

選択肢 1 ですが
「対策を取っていない」と回答したのは、図1をざっと見て 45%,37%,37%,38%,28%,35% なので、全体の大体 35% 強 と読み取れます。全体が 636 名なので、大体 200 名が対策を取っていない、ということです。

この中で 39 歳以下に注目すると、29 歳以下が「56 名のうち 約 45% → 56 名の半分未満なので 25 人程度」、30 歳台が「128 名のうち 約 37% → 130 名の 40% 付近と評価すれば 50 人程度」です。合わせても明らかに 100 名よりは少ないとわかります。 従って「39 歳以下が占める割合は,50 % を超えている」わけではありません。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
29 歳以下で「対策をとっている」のは 56 名のうち 約 45% → 25 人程度です。50 歳台で「わからない」のは 150 名 の 約 7% → 10 人程度です。29 歳以下で「対策をとっている」と答えた方が多いとわかります。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
全体が 636 名です。636 の 30% は大体 190 です。「避難所までのルートを確認している」と回答したのは、図Ⅱより 217 名です。従って、30% よりも多いとわかります。選択肢 3 は誤りです。

 選択肢 4 ですが
「対策をとっている」と回答したのは、全体 636 名の約 60% なので、大体 380 名です。あてはまるものはないと回答したひとを除くと、351 人です。

「あてはまるものはない」という項目以外の、具体的な対策内容の回答人数を合わせると 217 + 202 + 161 + 101 + 48 = 729 です。極端な例を考えれば、100 人がみな、1 人5項目回答していれば 残り 251 人で 229 項目となります。すると、誰かが1つの項目だけしか回答しなくても成立します。反例がみつかりました。従って、「「あてはまるものはない」と回答した者以外は全員複数回答をしている」とはいえません。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 1 ~ 4 が誤りなので、正解は 5 です。

 

 

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