公務員試験 2019年 国家一般職(高卒 技術) No.66解説

 問 題     

図のように,水槽の水面から深さ 2.0 m の位置に中心がくるように取り付けた,断面積が 5.0 × 102 mm2 の一様な円管に流量 1.0 × 10-3 m3/s の水を流したところ,円管の入り口近くの点 A に設けたマノメータの水位が 1.7 m であった。このとき,流入損失係数はおよそいくらか。

ただし,水槽の水深は変化せず,水槽と円管の急縮部分以外でエネルギー損失はないものとする。また,重力加速度の大きさを 10 m/s2 とする。

1. 0.40
2. 0.50
3. 0.60
4. 0.70
5. 0.80

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

急縮前後における 損失水頭を Δh、流入損失係数を f とおきます。
Δh = f・v2/2g ・・・(1)が成立します。これは基礎知識です。

 

Δh を求めるために
まず、連続の式(Q = Av)より、A 点における流速を求めます。
mm2 = 1.0 × 10-6 m2 と、単位を合わせてから公式に数値を代入すると
1.0 × 10-3 = 5.0 × 10-4 × v  です。

A 点における 流速 v = 2.0 m/s です。

A 点における圧力水頭が 1.7m
A 点における速度水頭が v2/2g = 4/20 = 0.2 です。合計 1.9 です。

一方、急縮直前において
水頭は 2.0m です。差である Δh は 2.0 ー 1.9 = 0.1 です。これで、流入損失係数 f を求める準備ができました。

 

(1)より
0.1 = f・2.02/(2 × 10) が成立します。
∴ f = 0.50 です。

 

以上より、正解は 2 です。

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