公務員試験 2019年 国家一般職(高卒 技術) No.45解説

 問 題     

プラスチックに関する次の記述の ㋐,㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「加熱すると軟化して流動性が生じ,冷却すると固化するが,再び加熱すると軟化して流動性が生じるものを㋐樹脂という。また, ㋐ 樹脂の成形にも用いられる代表的なプラスチックの成形方法のうち,ホッパに入れられた成形材料をシリンダ内で加熱して軟化,溶融させ,金型内に押し込み,冷却,固化させて成形する方法を ㋑という。」

  ㋐   ㋑
1.熱硬化性 射出成形法
2.熱硬化性 圧縮成形法
3.熱可塑性 射出成形法
4.熱可塑性 圧縮成形法
5.熱可塑性 トランスファ成形法

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

プラスチックは
熱可塑性樹脂熱硬化性樹脂に分かれます。加熱すると柔らかくなるのが熱可塑性樹脂です。こちらは冷えると元通り硬くなります。一方、加熱すると硬化するのが熱硬化性樹脂です。こちらは冷えても元には戻らず硬いままです。

㋐ ですが
加熱すると軟化するので「熱可塑性」です。

㋑ ですが
「加熱して溶かす → 金型に流し込む → 冷却して形状を得る」という流れが「射出成型法」です。プラスチックであれば、熱可塑性樹脂に対する成形法です。㋑は「射出成型法」です。

一方
「流動性のある原料を金型に入れる → 圧をかけて金型にぎゅっと押し込む → 熱をかけて硬める」という流れが「圧縮成形法」です。熱硬化性樹脂に対する成形法です。

ちなみに
圧縮成形の加熱・圧縮の工程を効率化した加工方法が、トランスファ成形法です。成形型上部をトランスファポットと呼びます。

以上より、正解は 3 です。

 

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