公務員試験 2019年 国家一般職(高卒 技術) No.13解説

 問 題     

図のように,長さ 2L,質量 M の一様な棒の左端 A に,質量 m のおもりを糸でつるし,更に棒を,棒の重心よりも A に近い点 B で糸につるすと,棒は水平な状態で静止した。このとき,AB 間の距離 x として最も妥当なのはどれか。なお,棒にはたらく重力は,棒の重心の一点に作用するものとみなせることを用いてよい。

 

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

【解法1 選択肢の活用と、都合のいい設定】
(公務員試験における汎用性という点からおすすめ)

m = 0 とすれば、おもりをつるさない状況となります。すると、一様な棒を糸でつるしているだけなので、ちょうど真ん中でつるせば、棒は水平な状態で静止すると考えられます。つまり、m = 0 の時、x = L です。選択肢 1 のみが m = 0 の時、L となるため、正解は 1 です。

【解法2 モーメントを用いる】 

1:m kg の物体があったら、真下に mg(単位は N) の力がかかっています。そのため、おもりについて、下向き mg の力がかかっています。棒について、重心において 下向き Mg の力がかかっています。

2:静止しているので、Σ 縦の力 = 0 です。従って、糸でつるしている点において、上向きに (m+M) g の力がかかっています。1,2の結果を書き込むと、下図です。

A 点まわりのモーメントに注目します。モーメントは、力 × 距離です。静止しているため、時計回りに回転させるモーメントの大きさと、反時計回りに回転させるモーメントの大きさが等しくなります。従って、(m+M)g × x = Mg × L が成立します。x について解けば、x = M/(m+M)  × L です。

以上より、正解は 1 です。

 

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