公務員試験 2019年 国家一般職(高卒 技術) No.100解説

 問 題     

建築基準法に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 全ての建築物について、その所有者は、敷地や構造・設備の状況について、一級建築士に定期に調査を行わせ、その結果を建築主事に報告しなければならない。

㋑ 劇場における客席からの出口の戸は、劇場の規模に関わらず、内開きとしてはならない。

㋒ 都市計画区域内及び準都市計画区域内において、建築物の敷地は、原則として幅員 4 m 以上の道路に 2 m 以上接しなければならない。

1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋐、㋒
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

㋐ ですが
建築基準法によれば、「安全上、防火上又は衛生上特に重要であるものとして政令で定めるもの」などに対して、一級建築士による定期的調査、特定行政庁への報告を義務づけています。「全ての建築物」ではありません。

この記述は知識なしでも「そこら辺の古びて朽ちかけている一軒家にも所有者はおり、一級建築士に「全ての建築物」について、定期に調査を行わせていないのでは?」と考えれば「全ての建築物」に違和感を覚えるのではないでしょうか。㋐ は誤りです。

㋑、㋒ は妥当です。
建築基準法施行令 第 118 条:劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂又は集会場における客席からの出口の戸は、内開きとしてはならない と定められています。火事などが起きて避難する時、内開きだと「えっ?開かないよ?」となりえます。これを避けるためです。

原則道路に2m以上接することを「接道義務」といいます。緊急車両(消防車など)通行を容易にすることが目的とされています。

以上より、正解は 4 です。

類題 H30 no99 建築基準法

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