R7年 大規模大気特論 問5 問題と解説

 問 題     

大気汚染モデルの分類に関する記述中、ア~ウの(  )の中に挿入すべき語句の組合せとして、正しいものはどれか。

拡散の微分方程式は、例えば拡散係数が空間的に一定であること、風は一定の方向に吹いていること、などの条件を用いた場合に数学的に解くことができる。

こうして解いた式に、( ア )などの必須パラメーターの数値を与えれば、その条件に応じた濃度分布が得られる。

このようにして拡散濃度を求める方式は( イ )モデルとよばれ、( ウ )モデルもその一つである。

  •   ア       イ     ウ
  1. 計算点座標    数値解  正規形プルーム
  2. 対象物質密度   数値解  格子
  3. 対象物質密度   解析解  正規形プルーム
  4. 対象物質排出量  解析解  パフ
  5. 対象物質排出量  数値解  パフ

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

まず、( ア )の選択肢の用語はあまり見慣れないと思うので、ここは最初はスルーしていいと思います。( イ )と( ウ )を決めたあとに検証します。

( イ )について、拡散モデルには大きく、「数値解モデル」と「解析解モデル」とがあります。このうち解析解モデルは、拡散係数や風向・風速が一定などの条件のもとで数学的に得られる解を利用します。

他方の数値解モデルは、上記のように数学的な解を利用するのではなく、刻一刻と変化する気象条件を逐次コンピュータに取り込み、その膨大なデータを使った計算によってシミュレーションしていきます。そのため、計算量は非常に大きくなります。

よって、( イ )には「解析解」が入るとわかります。この時点で、正解の選択肢は(3)か(4)です。

( ウ )について、数値解モデルにはさらに格子モデルと流跡線モデルがあり、解析解モデルにはプルームモデルとパフモデルがあります。

今回は( イ )が「解析解」なので、( ウ )にはプルームモデルやパフモデルとするのが適切です。ここで選択肢をみると、(3)は「正規形プルーム」、(4)は「パフ」となっていて、これらはいずれも適切だと判断できます。よって、( ウ )では選択肢を減らせません。

最後に( ア )について、(3)は「対象物質密度」、(4)は「対象物質排出量」となっていますが、ここでは必須パラメーターの話をしているため、排出量や風速などを選ぶのが適切です。排ガス中に含まれる有害物質の密度はさほど重要ではなく、必須パラメーターとはいえません。

よって、( ア )には「対象物質排出量」が入るので、(3)と(4)では(4)が適切ということになります。

以上から、正解は(4)です。

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