問 題
下図は、ある一級河川で観測された河川流量Q(m3/s)と全窒素負荷量L(g/s)の関係をプロットし、約10~約500m3/sの範囲の流量についてその関係を近似式で表したものである(rは相関係数である)。
この流量と負荷量の関係に関する記述として、誤っているものはどれか。

- 図に示された流量と負荷量の関係は、L-Q曲線とよばれる。
- 図に示された流量と負荷量は、両対数グラフにおいて直線で近似できる。
- 図に示された流量と負荷量の関係は、L=aQbと記述でき、ここでaとbは正の係数である。
- 図に示された流量と負荷量の関係の近似式が成り立つ流量の範囲では、流量が10倍になったとき、負荷量は10倍以上増えることになる。
- 図に示された流量と負荷量の近似式を利用することで、測定値のない日における負荷量を流量から推定することが可能になる。
解 説
(1)は正しいです。 河川からの流入負荷量 L と河川流量 Q との関係を示す曲線のことを L-Q 曲線と呼びます。 河川における汚濁負荷(COD や窒素・リンなど)の変動特性を把握し、年間負荷量などを推定する際に広く用いられます。
(2)は正しいです。 問題の図では、横軸(流量 Q )および縦軸(負荷量 L )ともに目盛りが 10、100、1000 と対数表示された両対数グラフとなっており、プロット群に対して直線的な近似がなされています。
(3)は正しいです。 L-Q 曲線の一般的な近似式は L = aQb で表され、a と b は対象とする河川や物質によって決まる正の係数となります。 図中の近似式 L = 1.50Q0.97 においても、a = 1.50、b = 0.97 と共に正の値となっています。
(4)は誤りです。 図中の近似式において流量 Q の指数は b = 0.97 です。 b < 1 の場合、流量 Q が 10 倍になったときの負荷量の倍率 10b は必ず 10 倍未満(100.97 < 10)にとどまるため、「10 倍以上増える」という記述は誤りです。
(5)は正しいです。 L-Q 曲線による近似式が得られれば、水質測定が行われていない日であっても、観測された流量 Q の値からその日の汚濁負荷量 L を推定することが可能になります。
以上から、正解は(4)となります。

コメント
(4)が誤りである理由がr=0.97だから直線の傾きが0.97と記載されていますが、問題文の通りrは相関係数であり、L-Q曲線の傾きとは無関係です。
(相関係数とは、二つのデータ間にどれだけ相関の強さがあるかを示すもので、-1から+1までの値をとります。)
(4)が誤りである理由としては、「LがQの0.97乗に比例する式となっているため、Qが10倍になってもLは10倍より0.97乗されている分小さくなる」が正しいと思います。
仮に、Qが1乗以上であればこの選択肢は正しくなります。
修正しました。ご指摘ありがとうございます!