R5年 公害総論 問2 問題と解説

 問 題     

環境基本法第3条の環境の恵沢の享受と継承等に関する記述中、下線部分(a~j)の用語の組合せのうち、誤っているものはどれか。

(a)環境の保全は、環境を健全で恵み豊かなものとして(b)確保することが人間の(c)健康で文化的(d)生活に欠くことのできないものであること及び(e)生態系(f)微妙な均衡を保つことによって成り立っており人類の存続の(g)基盤である(h)限りある環境が、人間の活動による(i)公害によって損なわれるおそれが生じてきていることにかんがみ、現在及び将来の(j)世代の人間が健全で恵み豊かな環境の恵沢を享受するとともに人類の存続の(g)基盤である環境が将来にわたって(b)確保されるように適切に行われなければならない。

  1. a、c
  2. b、i
  3. d、g
  4. e、h
  5. f、j

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

問題文は、「環境基本法」第3条(環境の恵沢の享受と継承等)です。この項の本文は以下の通りとなります。

環境の保全は、環境を健全で恵み豊かなものとして維持することが人間の健康で文化的生活に欠くことのできないものであること及び生態系微妙な均衡を保つことによって成り立っており人類の存続の基盤である限りある環境が、人間の活動による環境への負荷によって損なわれるおそれが生じてきていることにかんがみ、現在及び将来の世代の人間が健全で恵み豊かな環境の恵沢を享受するとともに人類の存続の基盤である環境が将来にわたって維持されるように適切に行われなければならない。

これは条文の内容を答える問題なので、そのまま覚えることが必要です。たとえほとんど同じ意味として受け取れる書き方がされていても、法律の条文の問題では、条文に載っているそのままの文言でない限り、それは誤った記述となります。

よって、問題文と上記とを比較すると、問題文のbは「確保」ではなく「維持」が正しく、iは「公害」ではなく「環境への負荷」が正しいことがわかります。

以上から、正解は(2)です。

ただし、今回の「環境基本法」第3条(環境の恵沢の享受と継承等)は、第1条(目的)や第2条(用語)ほど重要でないことはもちろん、第4条(環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築等)や、第16条(環境基準)と比べても、出題頻度が低いです。

頻出でない条文までも暗記するというのは現実的ではないので、これは余裕があれば押さえておきたい知識ですが、ご自身の学習状況や理解度によっては後回しにしても構わないと思います。

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