R4年 大気特論 問14 問題と解説

 問 題     

JISの紫外線吸収方式SO2自動計測器において、共存するNO2の影響を除去する方法に関する記述中、ア~ウの(  )の中に挿入すべき数値の組合せとして、正しいものはどれか。

SO2、NO及びNO2の吸収スペクトルを図に示す。

( ア )nm付近の吸収量を測定し、これをもとにして( イ )nm付近でのNO2による吸収量を計算する。( ウ )nm付近の吸収量からNO2による吸収量を差し引けば、SO2による吸収量が得られる。

  •   ア     イ     ウ
  1. 350~400  280~320  280~320
  2. 280~320  280~320  350~400
  3. 280~320  350~400  280~320
  4. 350~400  280~320  350~400
  5. 280~320  350~400  350~400

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

問題文を読むと、最終的に知りたいのはSO2による吸収量であることがわかります。

ここで、問題の図からSO2を測れそうな場所は、SO2の吸光度が大きい「200nm前後」と「280~320」の2か所です。しかし、200nm前後のところはNO2・NOの2種類と被っています。一方、280~320nmのところはNO2が被っているだけなので、こちらからアプローチするのが妥当だと考えられます。

つまり、SO2による吸収量を求めるためには、280~320nm付近の吸収量(SO2分とNO2分の合算)からNO2による吸収量を差し引けばよいので、( ウ )には「280~320」が入ります。

上記より、SO2による吸収量を求めるためには、280~320nm付近のNO2による吸収量を知ればよいことがわかったので、( イ )には「280~320」が入ります。

そして、280~320nm付近のNO2を知るために、別の波長のところでNO2単独で測定できる箇所を探します。再び図を見ると、350~400nm付近は他の物質と重なっていないので、ここがNO2による吸収量を直接測定できる波長となります。よって、( ア )には「350~400」が入ります。

以上から、( ア )は「350~400」、( イ )は「280~320」、( ウ )は「280~320」となるので、正解は(1)です。

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