R4年 汚水処理特論 問11 問題と解説

 問 題     

BOD容積負荷0.8kgBOD/(m3・日)、BOD汚泥負荷0.4kgBOD/(kgMLSS・日)、BOD除去率95%で運転している活性汚泥処理施設(曝気槽容積10m3)がある。この施設の1日当たりの必要酸素量(kg/日)はいくらか。

ただし、必要酸素量は次式により求めるものとして、a’は0.5、b’は0.1とする。

ここに、

  • X:必要酸素量(kg/日)
  • Lr:除去BOD量(kgBOD/日)
  • Sa:曝気槽内汚泥量(kgMLSS)
  • a’:除去BODのうちエネルギー獲得のために利用される酸素の割合
  • b’:汚泥の内生呼吸に利用される酸素の割合(1/日)
  1. 4.6
  2. 5.0
  3. 5.4
  4. 5.8
  5. 6.2

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

問題文で与えられた式にあるa’、Lr、b’、Saのうち、a’とb’はすでにわかっているので、LrとSaを計算した上で、この式に代入することになります。

まずは除去BOD量Lrについて、これは単位[kgBOD/日]からもわかるように、1日の間にどれだけのBOD量を除去できるかを表すパラメータです。

問題文でBOD容積負荷[kgBOD/(m3・日)]と曝気槽容積[m3]が与えられているため、その積が1日の間に流入してくるBODの総量となり、また、BOD除去率も95%とわかっています。よって、以下の計算によってLrを求めることができます。

また、曝気槽内汚泥量Saについて、これは単位[kgMLSS]がヒントになっています。つまり、BOD汚泥負荷[kgBOD/(kgMLSS・日)]に対するBOD容積負荷[kgBOD/(m3・日)]の値がMLSS濃度[kgMLSS/m3]となり、これに曝気槽容積[m3]を掛ければSaを求めることができます。

あとはこれらの数値を問題文で与えられた式に代入すれば、求める答えを計算することができます。

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