R3年 大気有害物質特論 問3 問題と解説

 問 題     

次のガス吸収装置のうち、ガス分散形のものはどれか。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

各種ある吸収装置には大きく分けてガス分散形と液分散形の2つがありますが、その分類は次のようになっています。これは重要事項として押さえておくべき知識です。

ガス分散形:

  • 段塔
  • 気泡塔
  • ジェットスクラバー
  • 漏れ棚塔 …選択肢(2)

液分散形:

  • 充塡塔
  • 流動層スクラバー
  • サイクロンスクラバー
  • ベンチュリスクラバー …選択肢(5)
  • スプレー塔 …選択肢(1)
  • ぬれ壁塔 …選択肢(3)
  • 十字流接触装置 …選択肢(4)

上記には該当する選択肢を示していますが、問題の図を見て、どれがどれ…と答えるのは少し難しいかもしれません。しかし、この中からガス分散形のものを一つ選ぶだけなら、さほど難しくはありません。

ガス分散形の場合、気泡を乱流状態にすると、有害物質を液体に効率よく吸収させることができます。よって、選択肢の中で最もガスが乱流になりそうなものを選べば、それが正解です。

ここで(1)、(3)、(4)、(5)を見ると、どれもガス入口からガス出口までの道のりで、吸収液くらいしか接触するものがありません。これでは、ガスが乱流となる要素に乏しいです。

一方、(2)を見ると、多孔板によってガスが分散され、さらにその多孔板が何層にも渡るため、それぞれのガスがぶつかり合って乱流が生じます。よって、これはガス分散形の吸収装置としてふさわしい構造をしています。

よって、正解は(2)となります。

コメント