問 題
富栄養化した湖沼の水質に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 光合成によって二酸化炭素が消費されると、pHは低下する。
- 表層に近い好気的な環境の下では、植物プランクトンの死骸などは微生物によって分解・無機化していく。
- 水域が成層すると、表層から酸素が深層に供給されにくくなる。
- 貧酸素化した底質で行われる嫌気分解は、好気分解に比べ効率が悪いので、完全に無機化されない懸濁(けんだく)態有機物が蓄積されやすい。
- 底質が長期にわたり貧酸素状態となると、鉄やマンガンのイオン態の溶出、脱窒による窒素ガスの発生などが起こりやすくなる。
正解 (1)
解 説
(1)に関して、二酸化炭素(CO2)は水(H2O)に溶けると炭酸(H2CO3)になるので、酸性です。一方、酸素(O2)はほとんど水に溶けないので、pHに影響を与えません。そのため、光合成によって二酸化炭素が酸素に変わると、酸性の分が減るのでpHは少し上昇します。
よって、(1)の記述が誤りなので、これが正解となります。
コメント