問 題
公共用水域の水質汚濁の現状に関する記述として、誤っているものはどれか(環境省平成30年度公共用水域水質測定結果による)。
- 海域では、健康項目の環境基準を超過した地点はなかった。
- 河川、湖沼、海域のうち、健康項目の環境基準達成率が最も低いのは河川であった。
- 環境基準を超過した地点数が最も多かった健康項目は、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素であった。
- PCBに関しては、平成29年度及び平成30年度ともに、環境基準を超過した地点はなかった。
- カドミウム、鉛、六価クロム、ひ素、総水銀のうち、環境基準を超過した地点数が最も多かった健康項目は、ひ素であった。
正解 (3)
解 説
(1)と(2)に関して、人の健康の保護に関する環境基準(27項目)の達成率は、河川・湖沼・海域を合わせた全体で99%です。非達成のうち多くは河川であり、わずかに湖沼もあります。一方、海域は100%達成している年がほとんどです。よって、達成率の順番は「河川 < 湖沼 < 海域」となります。
H30年度も例年と同様の傾向であり、この年度に基準値を超過したのは、河川が48地点、湖沼が4地点、海域が0地点です。よって、(1)、(2)の記述は適切です。
(3)に関して、環境基準を超過した地点数が最も多かった健康項目は、H30年度実績でひ素の21地点です。次いで、ふっ素の15件となり、それ以降はカドミウムや鉛などが続きますが、いずれも1桁です。
一方、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素は2地点なので、(3)の記述が誤りで、これが正解となります。
なお、基準を超過した地点数は毎年変わりますが、「1位 ひ素・2位 ふっ素」は近年変わらない傾向なので、この並びは覚えておくとよさそうです。
(4)について、PCBはここ最近は全ての地点で超過なしが続いています。H29・H30も変わらず超過なしなので、(4)は正しいです。
(5)は(3)で解説済みですが、全ての健康項目の中でひ素が最も基準値超過が多いので、(5)も正しい文章と判断できます。
以上から、正解は(3)となります。
環境基準の達成率については、最新の数値をこちらのページにまとめてあるので、試験前には参照しておくとよいと思います。
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