R3年 大規模大気特論 問4 問題と解説

 問 題     

煙突頂部で起きるダウンウォッシュの効果を見積もるブリッグスの方法は、次式で表される。ただし、H’が補正された煙突高さ、Hが実煙突高さである。この式に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 右辺のカッコ内の分数は、上向き排ガス吐出速度と風速の比を表す。
  2. 右辺のカッコ内が負の値になるとき、ダウンウォッシュが起きる。
  3. 右辺のカッコ内が正の値になるとき、この式によらずH’=Hとする。
  4. Cは定数であり、その値は1.5とされている。
  5. Dは実煙突高さに応じて決まる定数である。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

この設問は、ブリッグスの式を正確に覚えておかないと正解するのが難しい問題です。一方、出題頻度から見れば、この式の構成や変数を具体的に覚えておくメリットは小さいと感じます。そのため、個人的には、この問題は捨て問題にしてしまっても仕方ないと思います。

一応解説を示しておくと、ダウンウォッシュの効果を見積もるブリッグスの式は、以下のように示されます。ちなみに、問1の解説で扱った「ダウンウォッシュが起きない場合のブリッグスの有風時用/無風時用の排ガス上昇式」とは別の式です。

  • H’:ダウンウォッシュ時の煙の高さ [m]
  • H:実煙突高さ [m]
  • D:煙突出口の直径 [m]
  • vg:煙の吐出速度 [m/s]
  • u:風速 [m/s]

よって、(5)が誤りで、Dは「煙突出口の直径」です。

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