R3年 大規模水質特論 問9 問題と解説

 問 題     

図は製油所におけるプロセス排水の処理フローの例である。(A)、(B)、(C)に該当するプロセスの組合せとして、最適なものはどれか。

  •   A          B          C
  1. 活性汚泥処理    排水ストリッパー  急速ろ過
  2. 活性汚泥処理    急速ろ過      排水ストリッパー
  3. 排水ストリッパー  急速ろ過      活性汚泥処理
  4. 排水ストリッパー  活性汚泥処理    急速ろ過
  5. 急速ろ過      活性汚泥処理    排水ストリッパー

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

製油所からのプロセス排水の処理フローは以下のとおりです。この処理フローは頻出なので、ぜひ押さえておきたい知識です。

順序としては、最初に「油水分離」を行います。文字通り、油分と水分を分けます(ここでは大雑把に分離します)。

次に「排水ストリッパー」です。ここでは揮発成分を気体に変えて、除去します。成分でいうと窒素分(アンモニア)と硫黄分(硫化水素)がここで取り除かれます。

その後、「オイルセパレーター」によって油を分離します。

オイルセパレーターで大体の油分を除去できますが、ある程度は残ってしまうので、その後段で「活性汚泥」を使います。これにより、油分はほぼ除去できます。

それから「急速ろ過」と「活性炭処理」にて、SS分などを処理します。

そして最後に「ガードベースン」を設置します。これは放流する直前に設置される槽で、この前段までで製油所排水を処理しているので、ガードベースンには比較的きれいな水が流入してきます。

しかし、ときにはここに入ってくる水にまだ油分が微量に含まれていることもあり、そのようなときはこのガードベースンで油分を検知し、その水を放流しないようにストップする機能が付いています。よって、これは油分流出を防止するための槽です。

以上から、(A)が「排水ストリッパー」、(B)が「活性汚泥」、(C)が「急速ろ過」となるので、正解は(4)です。

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