R3年 ばいじん・粉じん特論 問15 問題と解説

 問 題     

湿り排ガス流量8000m3/hのダクトにおいて、測定されたダスト濃度は、標準状態(温度0℃、圧力101.3kPa)の乾きガス基準で5.0mg/m3であった。このダクトを流れるダストの総流量(g/h)は、およそいくらか。

なお、ダクト内の排ガス温度は180℃、静圧(ゲージ圧)は-4.8kPa、排ガス中の水分の体積分率は13%、大気圧は101.3kPaとする。

  1. 20
  2. 25
  3. 30
  4. 40
  5. 55

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

問われているのはダストの総流量[g/h]ですが、問題文にて標準状態での乾きガスのダスト濃度が5.0[mg/m3]と与えられているため、これに同条件(標準状態・乾き)の排ガス流量[m3/h]を掛けたものが答えとなります。

よって、標準状態での乾き排ガス流量を求めるのが当面の目標になります。

まず、ダクト内の湿り排ガス流量は8000[m3/h]、排ガス温度は180[℃]、静圧(ゲージ圧)は-4.8[kPa]、大気圧は101.3[kPa]とわかっているので、ボイル・シャルルの法則を使うことで、標準状態(温度0[℃]、圧力101.3[kPa])での湿り排ガス流量Vwetを求めることができます。

  • P:圧力
  • V:体積(ガス流量)
  • T:絶対温度 (0℃=273K)

続いて、排ガス中の水分の体積分率は13%なので、上記で算出した標準状態での湿り排ガス流量Vwetの87%分が、標準状態での乾き排ガス流量Vdryとなります。

最後に、解説の冒頭で示したように標準状態での乾きガスのダスト濃度と流量を掛け算すれば、ダストの総流量を求めることができます。

よって、正解は(1)となります。

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