R3年 ばいじん・粉じん特論 問11 問題と解説

 問 題     

平成元年環境庁告示第93号に基づく石綿濃度の測定において、用いられる装置、器具及び試薬として、誤っているものはどれか。

  1. 直径が47mm、平均孔径が0.8μmの円形のガラス繊維製の捕集用ろ紙
  2. 捕集用ろ紙をホルダーに装着した状態で既定の流量が得られる電動式吸引ポンプ及び流量計
  3. 倍率40倍の対物レンズ及び倍率10倍の接眼レンズを使用する光学顕微鏡(位相差顕微鏡及び生物顕微鏡としての使用が可能なものに限る。)
  4. 接眼レンズに装着することにより顕微鏡によって観測される繊維の大きさを計測できるアイピースグレイティクル
  5. フタル酸ジメチル及びシュウ酸ジエチル、又はアセトン及びトリアセチン

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

石綿(アスベスト)の測定は、(3)にある通り顕微鏡で目視で数えていきます。そのため、(1)に書いてあるガラス繊維製のろ紙を使うと、アスベスト(繊維状)なのかろ紙由来の繊維なのか判別が難しく、正確な計数ができなくなります。

よって、(1)の「ガラス繊維製の捕集用ろ紙」が誤りで、正しくは「セルロースエステル製のろ紙」となります。ちなみに、それ以外の部分、「直径が47mm」や「平均孔径が0.8μm」の記述は合っています。

以上から、正解は(1)です。

同様の問題が数年おきに出題されているため、(1)~(5)の全ての選択肢について、どこを書き換えられても気がつけるよう、しっかりと覚えておくことをお勧めします。

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