R2年 大気概論 問10 問題と解説

 問 題     

大気汚染物質の健康影響に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 二酸化硫黄(SO2)は、上部気道で吸収されやすく、鼻粘膜、咽頭、喉頭や気管・気管支の上部気道を刺激する。
  2. 二酸化窒素(NO2)暴露は、動物実験では、感染抵抗性の増強を引き起こすことが示されている。
  3. 吸入された一酸化炭素(CO)は、肺胞で酸素を運搬している赤血球のヘモグロビン(Hb)と強く結合し、CO‒Hbを形成する。
  4. 大気中で光化学反応により二次的に生成される光化学オキシダントであるパーオキシアセチルナイトレート(PAN)は、眼結膜刺激物質である。
  5. 微小粒子(PM2.5)と粗大粒子(PM10‒2.5)では、PM2.5のほうが呼吸気道への侵入・沈着率が高い。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

(2)に関して、もしこれが正しい文章であるなら、二酸化窒素(NO2)に暴露すると細菌やウイルスに感染しづらくなるということになります。すると、たくさんNO2を浴びて健康になろう!という話になりそうですが、これは有害物質なので、もちろんそんな事実はありません。

(2)の「感染抵抗性の増強を引き起こす」は反対で、正しくは「感染抵抗性の減弱を引き起こす」となります。そのため、感染症にかかりやすくなってしまうので、NO2暴露は健康に悪影響を与えます。

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