R2年 水質概論 問8 問題と解説

 問 題     

河川の上流で汚染物質の濃度と流量は、それぞれ5mg/L、60m3/sであった。下流のある地点で、濃度10mg/Lの汚染物質が、流量15m3/sで定常的に流入してくるものとする。

流入点より下流のある点で、汚染物質は完全に混合すると仮定したとき、汚染物質の濃度(mg/L)はどの程度になるか。ただし、汚染物質や流量の減少はないものとする。

  1. 9
  2. 8
  3. 7
  4. 6
  5. 5

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

下流のある点での汚染物質の濃度 [mg/L] が問われているので、この点における汚泥物質の量 [mg] と1秒あたりの水量 [m3/s] から、その比を計算すれば答えを得ることができます。

まず1秒あたりの水量 [m3/s] については、上流から60 [m3/s] と流入分が15 [m3/s] とで、合計75 [m3/s] になります。

一方、汚泥物質の量については上流からの分と流入してくる分をそれぞれ求めて、それを足し合わせます。ここで、単位を揃えるため、[mg/L] は [g/m3] として考えます。1000mgが1g、1000Lが1m3のため、分母・分子を等倍しているので数値はそのままで大丈夫です。

以上から、下流のある点での汚泥物質の量と水量がわかったので、汚染物質の濃度 [mg/L] は次のように計算することができます。ここでも先程と同様、[g/m3] と [mg/L] の変換は必要ですが、変換によって数値は変わりません。 

よって、正解は(4)です。

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