R2年 水質概論 問6 問題と解説

 問 題     

水質汚濁の要因に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

  1. 工場・事業場排水については、生活排水に比べ、排水規制の強化等の措置の効果がほとんど出ていない。
  2. 生活排水等については、下水道整備がいまだ十分でない地域がある。
  3. し尿浄化槽については、維持管理において適正を欠いている面がある。
  4. 内湾、内海、湖沼等については、水が滞留し、汚濁物質が蓄積しやすいという物理的要因がある。
  5. 内湾や内海等の臨海部については、人口や産業が集中しているという社会経済的要因がある。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

(1)の記述は反対で、工場・事業場排水のほうが生活排水よりも措置の効果が出ています。

というのも、工場や事業場には厳しい排水基準が設けられていて、それを守らないと改善命令が出たり、悪質な場合には業務停止措置や責任者の逮捕もあり得ます。また、企業はイメージも大事なので、環境への配慮を欠かすことはできません。

これらの理由から、工場・事業場排水に関しては、排水規制の強化などの措置が効果を現しています。

一方、炊事・洗濯・入浴など人の日常生活に伴って排出される生活排水については、選択肢(2)にもあるように下水道の整備が間に合っていないことなどから、十分な対策が取れていないというのが現状です。

以上から、正解は(1)となります。

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