R2年 公害総論 問10 問題と解説

 問 題     

水質汚濁の現状に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 公共用水域では、人の健康の保護に関する環境基準は、ほとんどの地点で達成されている。
  2. 公共用水域におけるBOD又はCODの環境基準達成率は、湖沼の達成率が最も低い。
  3. 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素による地下水汚染の原因としては、農用地への施肥、家畜排泄物、一般家庭からの生活排水などが挙げられる。
  4. 海上保安庁の「平成30年度の海洋汚染の現状について」によると、汚染原因件数の割合は有害液体物質が最も多い。
  5. マイクロプラスチックによる海洋生態系への影響が懸念されており、世界的な課題となっている。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

海上保安庁の「平成30年度の海洋汚染の現状について」によると、平成30年度の汚染の確認件数は以下の通りです。

油(283件) > 廃棄物(113件) > 有害液体物質(5件)

年度によって件数や順位も多少変わりますが、油の断トツ1位と、廃棄物の2位(3位を大きく引き離す)は常に変わっていません。最新の数値はこちらのページにまとめておくので、併せて参照してください。

ちなみに、この問題に限って言えば、上記の知識がなくても以下のような推測から正解を導くこともできそうです。

有害液体物質が海中に流れ出ていたらニュースとして取り上げられるはずですが、漁船からの油漏れや、ごみ(廃棄物)が投棄されるのはよくあることだと感覚的に判断できれば、(4)が誤りだと選ぶことができます(もちろん、これらが日常茶飯事であることを良しとしてはいけないのですが…)。

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