R2年 大規模水質特論 問8 問題と解説

 問 題     

図は、製油所からの排水処理フローの一例である。A~Dは排水の発生源別の種類を示している。それぞれに当てはまる排水として、最も適当なものはどれか。

  •   A       B      C      D
  1. タンク排水  プロセス排水 事務所排水  雨水(清浄)
  2. タンク排水  雨水(清浄)   プロセス排水 事務所排水
  3. タンク排水  プロセス排水 雨水(清浄)   事務所排水
  4. プロセス排水 事務所排水  タンク排水  雨水(清浄)
  5. プロセス排水 タンク排水  事務所排水  雨水(清浄)

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

選択肢(1)~(5)のA~Dは、順番は異なりますが内容的にはどれも同じです。

この中で最もわかりやすいのは「雨水(清浄)」だと思います。清浄と書いてあることからも、ほとんど何の処理もしなくて良いと考えると、A~Dのうち「D」を選ぶのが妥当だと判断できます。

続いて、「事務所排水」はトイレの排水などのことです。有機物がたくさん含まれているため、浄化槽を用いることでBODを低減します。よって、これは「B」が該当します。

このように考える以外にも、事務所排水はそんなに油が出るものではないので、油水分離タンクやオイルトラップは合わない…と考えて浄化槽を選んでもよいと思います。

残る「プロセス排水」と「タンク排水」を比べると、プロセス排水は製油の過程で出た様々な水を合わせたものなので、より汚いです。一方、タンク排水は製油を溜めておくところなので、油分は多いですが、不純物は少ないです。

よって、「プロセス排水」は油も水も混ざっていることから油水分離タンクを含む「A」を、「タンク排水」はオイルトラップを含む「C」を選ぶのが適切だといえます。

以上から、次のような組合せとなるため、正解は(4)です。

  • A:プロセス排水
  • B:事務所排水
  • C:タンク排水
  • D:雨水(清浄)

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