R2年 ばいじん・粉じん特論 問11 問題と解説

 問 題     

石綿粉じんの一般的な対策に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 粉じんの捕集には、バグフィルターが用いられることが多い。
  2. 粉じん濃度が高い場合には、遠心力集じん装置を前処理として設置することが望ましい。
  3. 開袋・投入・取り出し作業には、一般にブース形フードが用いられる。
  4. ベルトコンベヤーやバケットコンベヤーを用いた移送作業には、キャノピーフードが用いられる。
  5. シート切断機を用いた切断作業には、囲い形フードが用いられる。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

この問題の正解は(4)ですが、キャノピーフードというマイナーな言葉が出てくるので、消去法で正解できれば十分だと思います。

まず、(1)と(2)については基本的な内容であり、記載事項に矛盾もないため正しい記述であると判断できます。

続いて、(3)~(5)について、フード形式は大きく分けて4つあります。囲い形、ブース形、外付け形、レシーバー形の4つです。

代表的な作業工程と、それに用いられるフード形式の組合せは次の通りです。これを覚えておくと正解できる問題が数年ごとに出題されるため、できるだけ押さえておきたい知識です。

【囲い形】

  • 秤量作業(自動計量機)
  • 移送作業(ベルトコンベアー・バケットコンベヤー)
  • 切断(シート切断機)

【ブース形】

  • 開袋・投入・取り出し作業(乾式混合機)
  • 成形作業(予備成形プレス)

【外付け形】

  • 秤量作業(秤量機)
  • 成形作業(予備成形プレス以外の成形機)

【レシーバー形】

  • 切断及び研削作業(シート切断機以外のもの)

以上から、選択肢(3)と(5)は正しいことがわかります。よって、消去法で残る(4)が誤りの文章であると推測できます。

ちなみに、キャノピーフードはレシーバー形の一種です。(4)は移送作業(ベルトコンベアー・バケットコンベヤー)の話なので、レシーバー形ではなく囲い形とするのが正しく、(4)が正解となります。

コメント