R2年 ばいじん・粉じん特論 問4 問題と解説

 問 題     

クーロン力とガスの粘性抵抗力とが釣り合った状態で、電界中を移動する帯電量qの荷電粒子の移動速度に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 粒子径に比例する。
  2. 粒子濃度に反比例する。
  3. ガスの粘度に比例する。
  4. 電界強度に比例する。
  5. カニンガムの補正係数に反比例する。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

電気集じん装置内で、クーロン力とガスの粘性力が釣り合う際の粒子の移動速度veを示す式は、以下のように表すことができます。

  • ve:粒子の移動速度
  • q:粒子の帯電量
  • E:電界強度
  • μ:ガスの粘度
  • dp:粒子径
  • Cm:カニンガムの補正係数

上式を公式として覚えていれば、即決で選択肢(4)が正しいとわかりますが、そうでない場合でもこれは正解したい問題です。

というのも、問題文からこれは電気集じん装置内のばいじん粒子の移動に関する話だとわかります。ここで、電界強度が強ければ電気集じん装置でしっかりとばいじん粒子を捕捉でき、電界強度が弱いと粒子を捉えることができません。

よって、電界強度が強いほど粒子を引っ張る力が強くなり、粒子が電界中を大きく移動することになると考えることで、(4)の「電界強度に比例する」が正しいと判断できます。

以上のことから、正解は(4)です。

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