R1年 汚水処理特論 問21 問題と解説

 問 題     

pH標準液の保存方法に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

pH標準液は、(1)共栓ポリエチレン瓶又は(2)共栓ほうけい酸ガラス瓶に入れ、(3)密栓して保存する。長期間保存した場合は、新しく調製したものと比較し有効性を確認する。

(4)りん酸塩標準液は空気中の二酸化炭素を吸収し変質しやすい。使用した標準液は(5)元の瓶には戻さず廃棄する

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

pH標準液には様々な種類のものがありますが、代表例を挙げると以下のようなものがあります。

  • pH4:フタル酸塩pH標準液
  • pH7:りん酸塩pH標準液
  • pH9:ほう酸塩pH標準液

ここで、(4)の直後の文章は「二酸化炭素を吸収し」とあります。二酸化炭素は水に溶けると炭酸になるので酸性ガスといえます。よって、二酸化炭素はアルカリ性の水溶液には溶けやすいですが、中性や酸性の水溶液にはあまり溶けません。

よって、(4)の「りん酸塩標準液」が誤りで、たとえば「ほう酸塩標準液」とすれば正しい記述になります。もしくは、ややマニアックですが、pH10用の標準液である「炭酸塩標準液」としても正しい文章になります。

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