R1年 ばいじん・粉じん特論 問2 問題と解説

 問 題     

各種発生源施設とそこから排出されるダストの特性の組合せとして、誤っているものはどれか。

  • (発生源施設)       (ダスト特性)
  1. 重油燃焼ボイラー  カーボンブラックが30%前後含まれている。
  2. 黒液燃焼ボイラー  中位径が0.1~0.3μm程度の微細なダストである。
  3. セメントキルン   CaO含有量が製品セメントより多い。
  4. 転炉        酸化鉄を主体とするダストである。
  5. 骨材乾燥炉     凝集性、親水性が小さいダストである。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

(1)と(2)はどちらも正しい記述ですが、その違いを押さえておいてください。

重油燃焼ボイラーで発生するダストは、0.01μmくらいの極めて微細なカーボンブラックが30%程度含まれます。一方、黒液燃焼ボイラーで発生するダストは、0.1μmくらいの微細なダストです。重油か黒液かでダスト粒子径の桁が異なります。

(3)に関して、酸化カルシウム(CaO)は製品セメントの主成分です。もちろん製造中に含まれるダストの中にもCaOは多く含まれていますが、製品セメントよりも製造過程で発生するダストのほうがCaO含有量が多くなるというのはおかしいです。

よって、(3)の記述は反対であり、これが正解となります。

(4)の転炉は鉄などを精錬するための設備です。よって、そこで発生するダストには鉄が多く含まれると考えられるので、酸化鉄が主体と書かれている(4)は正しいと判断できます。

(5)の骨材の主成分は二酸化ケイ素(SiO2)です。それに酸化カルシウム(CaO)などが混じっています。要するに砂のようなものなので、凝集性や親水性が小さいという(5)の記述は正しいです。

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