法改正:六価クロム・大腸菌の水質環境基準(2022.4.1)

関連する試験科目

公害総論、水質概論

法律・規則改正の根拠

水質汚濁に係る環境基準についての一部を改正する件(令和3年10月環境省告示第62号)

地下水の水質汚濁に係る環境基準についての一部を改正する件(令和3年10月環境省告示第63号)

改正の施行日

令和4年(2022年)4月1日

改正の概要

  1. 六価クロムの水質環境基準が「0.05mg/L」から「0.02mg/L」に変更されました。
  2. 生活環境項目環境基準の「大腸菌群数」が「大腸菌数」に変更となりました。

くわしい説明

六価クロムは人体に特に有害な物質であり、R2年4月に水道水の基準値が0.05mg/Lから0.02mg/Lに改正されています。

このような流れの中、健康影響などの科学的知見や公共用水域などにおける検出状況を踏まえ、「公共用水域の水質汚濁に係る人の健康の保護に関する環境基準」と「地下水の水質汚濁に係る環境基準」の六価クロムの基準値が「0.05mg/L」から「0.02mg/L」に変更されました。

一方、生活環境項目環境基準には今まで「大腸菌群数」の基準がありましたが、これが削除され、新たに「大腸菌数」が追加されることになりました。

昔は大腸菌のみを簡便に検出する技術がなかったので、仕方なく大腸菌群をまとめて測定していました。この場合、ふん便由来の大腸菌だけではなく、水や土壌などに分布する自然由来の細菌も含んだ測定結果になってしまいます。

しかし、近年は大腸菌のみを簡便かつ正確に検出できるようになったので、生活環境項目環境基準の項目を「大腸菌群数」から「大腸菌数」に改めました。これにより、その水域がふん便汚染されていないかどうかを正確に知ることができるようになりました。

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