H30年 大気有害物質特論 問2 問題と解説

我が国でりん鉱石から製造される製品として、その製造工程におけるりん鉱石中のふっ素の揮散率が最も高いものはどれか。

  1. りん酸
  2. 過りん酸石灰
  3. 重過りん酸石灰
  4. 焼成りん肥
  5. 溶成りん肥

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

りん鉱石には数%のふっ素分が含まれています。このふっ素分は、りん鉱石を焼く段階においてふっ化水素として発生します。

りん鉱石とふっ素を結びつけて覚えておくのは重要事項ですが、この問題はさらに深いところが問われているため、難しい部類です。個人的には捨て問題として扱っても構わないと思います。

とはいえ、全くの知識問題というわけではなく、りん鉱石を高い温度で焼いた場合にふっ素が(ふっ化水素の形で)揮散するため、高温処理が必要な焼成りん肥でのふっ素の揮散率が高いと推測することができます。実際、焼成りん肥では含有ふっ素がほとんど揮散し、残存ふっ素がほぼ0となります。

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