H30年 水質概論 問1 問題と解説

水質汚濁に係る環境基準における公共用水域の水質の測定方法等に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

測定の実施は、人の健康の保護に関する環境基準の関係項目については、公共用水域の(1)渇水期を除き(2)随時、生活環境の保全に関する環境基準の関係項目については、公共用水域が(3)通常の状態(河川にあっては(4)低水量以上の流量がある場合、湖沼にあっては(5)低水位以上の水位にある場合等をいうものとする。)の下にある場合に、それぞれ適宜行なうこととする。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

(1)の「渇水期を除き」が誤りで、正しくは「水量の如何を問わずに」となります。

人の健康の保護に関する環境基準の関係項目というのは、重金属類など、人の健康に直接的に影響を与える物質が多いです。そのため、公共用水域がどのような状態にあっても、しっかりこれらの項目の濃度が基準値以下であることを監視しなくてはなりません。

一方、生活環境の保全に関する環境基準の関係項目は、pHやSS、CODなど、人の健康影響に即結びつくというものではありません。公共用水域の水量が少ないときにはこれらの値の変動が大きくなることもあるので、安定した状態で測定できるよう、一定以上の水量がある状態でサンプリングします。

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