H30年 汚水処理特論 問3 問題と解説

沈降速度が2cm/minの懸濁(けんだく)粒子を含む流量10m3/minの濁水から、幅10m、深さ5mの横流式沈殿池を用いて懸濁粒子を分離したい。懸濁粒子の除去率を60%とするために必要な横流式沈殿池の長さ(m)はいくらか。ただし、沈殿池全体で流れは平行かつ均一であるものとする。

  1. 10
  2. 15
  3. 20
  4. 25
  5. 30

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

深さが5mの沈殿池で除去率を60%にするということは、深さが3m以下から流入した分(下図の青色矢印)は全て沈殿し、深さが3m以上から流入した分(下図の赤色矢印)は沈殿せずに抜けていくと考えることができます。

よって、深さ3mの高さから流入した懸濁粒子が沈殿池を流れる間に沈みきらなければなりませんが、沈殿速度は2cm/minなので、3m(=300cm)の高さから沈むのに掛かる時間は

となります。

一方、流量は10m3/minなので、150minの間には1500m3ほどの濁水が沈殿池内に入ってきます。

よって、この沈殿池の容量は1500m3であるとわかるので、幅10m、深さ5m、求める長さをxとすると、次のように計算することができます。

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