H29年 水質概論 問2 問題と解説

水質汚濁防止法に規定する総量削減基本方針に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

総量削減基本方針においては、削減の目標、目標年度その他(1)汚濁負荷量の総量の削減に関する基本的な事項を定めるものとする。この場合において、削減の目標に関しては、当該指定水域について、当該指定項目に係る(2)総量規制基準を確保することを目途とし、第一号に掲げる総量が目標年度において第二号に掲げる総量となるように第三号の削減目標量を定めるものとする。

一 当該指定水域に流入する水の(1)汚濁負荷量の総量

二 前号に掲げる総量につき、政令で定めるところにより、当該指定地域における(3)人口及び産業の動向(4)汚水又は廃液の処理の技術の水準(5)下水道の整備の見通し等を勘案し、実施可能な限度において削減を図ることとした場合における総量

三 当該指定地域において公共用水域に排出される水の(1)汚濁負荷量についての発生源別及び都道府県別の削減目標量(中間目標としての削減目標量を定める場合にあっては、その削減目標量を含む。)

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

(2)を含む文章で言いたいことは、「ある目標を達成するために、今の負荷総量を調べ、色々対策をした場合の負荷総量を見積もり、その差し引きを削減目標としましょう!」というような内容です。

この「ある目標」というのが(2)に当たりますが、ここに「総量規制基準」を入れてしまうと、「総量規制基準という目標を達成するために、総量の削減目標量を決めましょう」という、目的と手段が混同されたおかしな文章になってしまいます。

よって(2)の「総量規制基準」が誤りで、ここには正しくは「水質環境基準」が入ります。

そうすると、「水質環境基準という目標のために、総量の削減目標量を定めましょう」という、意味の通る文章にすることができます。

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