H29年 汚水処理特論 問18 問題と解説

活性汚泥処理装置の維持管理に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. アンモニア体窒素の硝化のためには、通常の活性汚泥法よりSRTを小さくとる。
  2. 返送汚泥のSS濃度が同じであれば、汚泥返送率が高いほど曝気槽のMLSS濃度は高くなる。
  3. 生物活性が低下すると、曝気槽の溶存酸素濃度が急に高くなる。
  4. 曝気槽のpHは中性付近に保つ。
  5. SVIはBOD負荷の影響を受ける。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

硝化細菌は増殖速度が遅いので、硝化槽のSRTは7~10日以上に保つ必要があります。7~10日以上という数値はともかくとして、「硝化細菌は増殖速度が遅い」というのは重要知識として覚えておいてください。

ちなみに、SRT(Sludge Retention Time)は、汚泥滞留時間のことです。SRTを小さくすると、滞留時間が短い、つまり、すぐに汚泥を流してしまうということなので、これでは増殖速度の遅い硝化細菌は対応できず、しっかり増える前にどんどん下流に流されてしまいます。

よって、増殖速度の遅い硝化細菌を処理系内に維持するためには、SRTを大きくする必要があります。

コメント