濃度や拡散幅の平均化時間に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 煙流の水平拡散幅σyは、気流の蛇行などにより、平均化時間とともに増大する。
- オリジナルのパスキルの線図に示された水平拡散幅σyは、平均化時間60分相当の値よりも小さい。
- 一般に拡散シミュレーションでは、濃度の平均化時間を長くとるほど、予測値と実測値の一致度が増す。
- 爆発性ガスのような危険物の漏出・拡散を扱うモデルでは、平均化時間は数秒から数分とする必要がある。
- SOx、NOxなどの濃度分布シミュレーションでは、平均化時間1日に相当する拡散幅が用いられる。
正解 (5)
解 説
SOx、NOxは自動車や工場などから排出されますが、これらの濃度は1日の中でも結構上下するので、平均化時間が1日では長すぎます。
よって(5)の「1日」が誤りで、正しくは「1時間」となります。
各種の平均化時間は押さえておいたほうがよいので、以下を参考にしてください。
平均化時間を数秒とするのは、有害化学物質、引火性ガス、爆発性ガスの事故時放出時です。
平均化時間を数分とするときは、悪臭、化学物質の漏洩です。
平均化時間を1時間とするのは、SOx、NOx、CO、光化学オキシダントなどの大気汚染物質を対象とする場合です。
平均化時間を1か月から1年とするのは、CO2やオゾンから温室効果やオゾン層破壊の関係を調べるときです。
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