H28年 公害総論 問3 問題と解説

環境基準に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 「水質汚濁に係る環境基準について」に定める人の健康の保護に関する基準値は、年間平均値とする。ただし、全シアンに係る基準値については最高値とする。
  2. 「水質汚濁に係る環境基準について」に定める人の健康の保護に関する基準値のうち、ふっ素及びほう素の基準値は海域については適用しない。
  3. 「ダイオキシン類による大気の汚染、水質の汚濁(水底の底質の汚染を含む。)及び土壌の汚染に係る環境基準について」の大気及び水質(水底の底質を除く。)の基準値は、年間平均値とする。
  4. 「騒音に係る環境基準について」の基準値は、航空機騒音、鉄道騒音及び建設作業騒音には適用しないものとする。
  5. 「大気の汚染に係る環境基準について」は、二酸化いおう、一酸化炭素、浮遊粒子状物質、光化学オキシダントが設定されているが、これらは工業専用地域、車道の地域又は場所について適用される。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

環境基準は、人の健康の保護及び生活環境の保全のうえで維持されることが望ましい基準です。よって、工業専用地域や車道のような、一般の人が通常生活をしていない場所については適用外となります。

つまり、工業専用地域や車道を一般人が通ることはあっても、長時間に渡ってその空気を吸い続けるわけではないため、環境基準を適用しなくても健康や生活環境への影響は特に出ないだろうという判断です。

よって、(5)の前半部分は正しい記述ですが、後半部分の「適用される」が誤りで、正しくは「適用されない」となります。

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