燃焼におけるNOxの生成抑制技術に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 低空気比燃焼は、一般的に省エネルギー対策にもなる。
- 燃焼室熱負荷を低減することは、NOxの生成を抑制するのに有効である。
- 空気予熱温度を下げることは、NOxの生成を抑制するのに有効である。
- 二段燃焼では、ばいじんやCO等の未燃分の発生に注意する必要がある。
- 排ガス再循環燃焼は、フューエルNOxの低減に大きな効果がある。
正解 (5)
解 説
燃料が由来となって生じるNOxがフューエルNOx、空気中の窒素が由来で生じるNOxがサーマルNOxです。
排ガス再循環燃焼というのは、燃焼によって生じた排ガスの一部を、また燃焼室に戻すような燃焼方法です。循環させる排ガスは、一度燃焼したあとの空気なので、酸素濃度が低くなっています。よって、これを循環させることにより燃焼室内の酸素濃度はやや低くなり、燃焼性が低下します。
しかし、こうして燃焼しにくくすることによって温度を制御し、むしろ空気中の窒素をNOxに変えるのを抑えることが可能となります。つまり、これによって低減できるのは、「フューエルNOx」ではなく、「サーマルNOx」です。
このように、フューエルNOxとサーマルNOxを反対にする問題はたびたび出題されています。
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