活性汚泥法の維持管理に関する記述として、正しいものはどれか。
- 返送汚泥のSS濃度が同じであれば、返送汚泥率が高いほどMLSS濃度は低い。
- 曝気槽内に溶存酸素計を設置する際は、曝気槽入口付近に設置する。
- 糸状性微生物が異常に増殖して、バルキングの原因となることがある。
- MLSS濃度が3000mg/L、30分間静置後の汚泥容積が300mL/Lのとき、SVI(汚泥容量指標)は200mL/gである。
- SVIはBOD負荷の影響を受けない。
正解 (3)
解 説
(1)について、MLSSは曝気槽内のSSのことなので、返送汚泥率が高ければ、その分MLSS濃度も高くなります。
(2)で、溶存酸素濃度が大事なのは、これの多寡によって曝気槽での反応速度が変わってくるためです。であれば、曝気槽入口付近で原水に含まれる溶存酸素を調べるよりも、曝気槽内での溶存酸素を調べるほうが有益です。よって、溶存酸素計は、「曝気槽入口付近」ではなく、「曝気槽内」に設置するべきです。
(4)で、SVIとはSludge Volume Indexの略で、汚泥容量指標のことです。これは、MLSS濃度に対する30分間静置後の汚泥容積の比で表されます。つまり、
となります(単位を合わせて計算するため、3000[mg/L]を3[g/L]に変換しています)。もしこの式を知らなくても、単位を追っていけば計算できると思います。
(5)で、(4)の説明の通り、SVIとは汚泥容量指標のことなので、BOD負荷の影響は避けられません。
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