H26年 大気有害物質特論 問7 問題と解説

漏洩又は飛散などの事故に際して、水酸化ナトリウム又は炭酸ナトリウムの散布によって、中和又は吸収させることのできる特定物質として、誤っているものはどれか。

  1. アンモニア
  2. 塩素
  3. 塩化水素
  4. ふっ化水素
  5. 硫酸

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムは塩基性なので、これらと酸性との間で中和反応が起こります。(2)~(5)はいずれも酸性物質ですが、(1)のアンモニアは塩基性のため、アンモニアの漏洩時に水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムを散布しても特に何の反応も起きません。よって(1)が正解です。

また、漏洩事故時に水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムを散布するのは、(2)~(5)のほか、クロロ硫酸にも使えることをぜひ押さえておいてください。

ちなみに、アンモニアは水に対する溶解度が大きいので、アンモニア漏洩の際の対応は、多量の水による水洗除去が有効です。

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