H26年 水質有害物質特論 問14 問題と解説

シアン化合物の検定方法に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. EDTAを共存させ、pH2以下のりん酸酸性下で加熱蒸留する方法が採用されている。
  2. 加熱蒸留方法では、コバルト、水銀、金などのシアノ錯体もほぼ分解し、シアン化水素として蒸留される。
  3. 加熱蒸留により留出したシアン化水素を水酸化ナトリウム溶液に捕集した後、吸光光度法で定量する。
  4. 試料中のシアン化合物は変化しやすいので、試料採取後、直ちに試験することが望ましい。
  5. 直ちに試験できず保存する場合、残留塩素を含まない試料に対しては、水酸化ナトリウムを添加してpH約12として保存する。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

コバルトや水銀、金などのシアノ錯体は比較的安定であるため、この方法では分解されず、ひいてはシアン化水素も発生しません。

これらのシアノ錯体を除去したい場合には、加熱蒸留以外の方法、たとえば紺青法などの処理方法を選ぶ必要があります。

コメント